音楽祭で独唱した曲・・・やっと見つかった!

ケアプランSОRA 伊藤潤

2022.04.14

私のプロフィール

8年程前、RUN伴の参加をきっかけに、まちづくりの活動に興味を持ち、えな認知症未来プロジェクトのメンバーとなる。最近マイクロ豚を飼いはじめ、こよなく豚を愛する生活を送っている。

私のアクション

 私の担当しているH様は元音楽教師で、私が訪問するとピアノ演奏し一緒に歌を唄ったり、若い時の事などを話してくださいました。話の中で女学校時代に、音楽祭で独唱をしたことをよく話されてました。音楽祭の独唱はご本人にとって一番記憶に残る輝かしい時であったようです。

 それまで、どんな曲を唄ったのか、何故か聞かずにおりました。ある日、同居の長女様が曲名を教えて下さいました。「今まで色々とインターネットでも調べたけど、母の言うその曲はどこにも出てこないのです」と。

 一度調べてみましょうと曲探しを始めました。その後、本人の言う曲名の呼び名が違うことに気付き、やっと見つかった曲名でも音源が見つからず、20分ほど経ったところでようやくその曲を見つけることが出来ました。ある音楽祭の一コマにその曲を合唱する音源がありました。その音源を流すと、本人は「これだわ!」長女様も「お母さんの唄った歌です!今まで何十年も母からの歌声でしか聴いたことがなかったのに」と喜んで頂けました。

 その方の思いに耳を傾ける少しの時間が大切だと改めて気付かされました。相手が喜ぶことは自分自身も幸せな気持ちになります。お互い幸せな気持ちになること、それが大切なことだと私は思います。1人の人を思い、その人が喜ぶことを想像することから、私たちの取り組んでいる、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりのアクションが始まると信じております。

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